「申請しないともらえない」支援がたくさんあります。この記事では、ひとり親家庭が利用できる制度をわかりやすくまとめました。
もくじ
1. 毎月もらえるお金(手当・年金)
✅ 児童扶養手当
ひとり親家庭の代表的な支援制度です。
| 子どもの人数 | 全部支給(月額) | 一部支給(月額) |
|---|---|---|
| 1人 | 48,050円 | 11,340〜48,050円 |
| 2人目加算 | +11,350円 | +5680〜11,340円 |
| 3人目以降加算 | 1人につき+11,350円 | 1人につき+5,680〜11,340円 |
2人目以降は1人増えるごとにこの加算額が足されます。
例えば:全部支給で3人いる場合は、48,050円+11,350円+11,350円=70,750円
所得制限あり。 扶養人数や年収によって金額が変わります。
申請先: 市区町村の子育て支援課・福祉課

児童扶養手当は「申請する日」がとっても大事なんです!
この手当は、申請した月の翌月分からもらえる仕組み。だから、月末ギリギリの申請はちょっと注意が必要です。
「書類が足りないから、来月まとめて出そう」——これ、実はもったいないかも。提出が翌月になると、その分もらえる月がうしろにズレてしまうことがあるんです。
だからおすすめは、書類が全部そろっていなくても、まず窓口で「受付」だけ済ませておくこと。 多くの自治体では、仮の受付をしてくれます。
離婚届を出したあとだと、あなたとお子さんの戸籍謄本がすぐに用意できないこともありますよね。そんなときは、離婚届の「受理証明書」を持って、早めに相談に行ってみてください。先に動いておくことが、手当を1か月分でも無駄にしないコツですよ。
✅ 遺族基礎年金・遺族厚生年金
死別のひとり親家庭が対象です。
- 遺族基礎年金: 子どもが18歳になる年度末まで受け取れる
- 遺族厚生年金: 亡くなった方が厚生年金に加入していた場合に受け取れる
申請先: 年金事務所または市区町村の国民年金担当窓口
2. 医療費の支援
✅ ひとり親家庭等医療費助成制度(マル親)
親本人と子どもの医療費がほぼ無料〜自己負担少額になります。
- 対象:ひとり親家庭の親と子ども(所得制限あり)
- 自己負担:自治体によって異なる(無料〜月500円程度)
ポイント: 名称や内容は都道府県・市区町村によって異なります。必ずお住まいの自治体で確認しましょう。
申請先: 市区町村の子育て支援課・福祉課
✅ 子ども医療費助成
中学生まで(自治体によっては高校生まで)の医療費を助成。ひとり親に限らず対象ですが、マル親と合わせて活用できます。
3. 子どもの教育費支援
✅ 就学援助制度
小・中学生の学校にかかる費用を補助します。
| 補助される費用の例 |
|---|
| 給食費 |
| 学用品費・体育実技用具費 |
| 修学旅行費・校外活動費 |
| 通学用品費・PTA会費 |
申請先: 通っている学校または教育委員会
✅ 高等学校等就学支援金・高校生等奨学給付金
高校の授業料が実質無償〜大幅減額になります。
- 就学支援金:公立高校は全員対象、私立も収入に応じて加算
- 奨学給付金:返済不要の給付型。教科書代・学用品費を補助
申請先: 在籍している高校
✅ 大学等修学支援制度(給付型奨学金+授業料減免)
大学・短大・専門学校の授業料が減免され、生活費の奨学金(返済不要)も受け取れます。
| 区分 | 授業料減免 | 給付型奨学金(年額・自宅通学の場合) |
|---|---|---|
| 第Ⅰ区分(住民税非課税) | 全額 | 約91万円 |
| 第Ⅱ区分 | 2/3 | 約61万円 |
| 第Ⅲ区分 | 1/3 | 約30万円 |
申請先: 日本学生支援機構(JASSO)または在籍校
4. 資格取得・就業支援
✅ 自立支援教育訓練給付金
スキルアップのための講座費用を補助します。
- 支給額: 受講費用の60%(上限20万円/年、最大80万円)
- 対象講座例: 簿記・介護職員初任者研修・医療事務・ITパスポートなど
⚠️ 受講前に必ず申請・相談が必要です。受講後の申請では給付されません。
✅ 高等職業訓練促進給付金
看護師・保育士・介護福祉士など、1年以上かかる資格を取得する間の生活費を補助します。
| 区分 | 訓練促進給付金(月額) | 修了支援給付金 |
|---|---|---|
| 住民税非課税世帯 | 100,000円 | 50,000円 |
| 住民税課税世帯 | 75,000円 | 25,000円 |
対象資格の例:看護師・准看護師・介護福祉士・保育士・歯科衛生士・調理師・美容師 など
申請先: 市区町村の子育て支援課・ひとり親福祉担当
✅ ハローワークの就職支援
- マザーズハローワーク/マザーズコーナー: 子連れで来所OK。就職相談・求人紹介
- 職業訓練(ハロートレーニング): 受講中は給付金(月10万円程度)がもらえる場合あり
5. 生活費の貸付・補助
✅ 母子父子寡婦福祉資金貸付金
低金利(または無利子)で借りられる公的貸付制度です。
| 資金の種類 | 主な用途 |
|---|---|
| 事業開始資金 | 自営業を始めるとき |
| 修学資金 | 子どもの大学等の費用 |
| 就職支度資金 | 就職に必要な費用 |
| 医療介護資金 | 医療費・介護費用 |
| 転宅資金 | 引越し費用 |
| 生活資金 | 日常生活の費用 |
申請先: 市区町村の福祉事務所
✅ 住宅手当(各自治体独自)
家賃の一部を補助する制度を設けている自治体があります。金額・条件は自治体によって大きく異なります。
6. 日常の子育てサポート
✅ 放課後児童クラブ(学童保育)の優先入所・減免
ひとり親家庭は利用料の減免や優先入所の対象になることが多いです。
確認先: 市区町村の担当窓口または各学童クラブ
✅ ファミリー・サポート・センター
地域の会員が子どもの預かりや送迎を行う相互援助活動です。
- 保育施設の開始前・終了後の預かり
- 学校・習い事への送迎
- 保護者が急に残業になったときのお迎え
費用は1時間600〜900円程度(自治体により異なる)
✅ 日常生活支援事業
ヘルパーさんが家庭に来て、子育て・家事・通院補助などを手伝ってくれる制度です。
- 対象:技能習得・疾病・出産などで支援が必要なひとり親家庭
- 費用:1時間150〜300円程度(所得によって異なる)
申請先: 市区町村の福祉課
7. 住まいの支援
✅ 母子生活支援施設
母子(+父子)で入所できる福祉施設です。
- 住む場所の提供
- 子育て・就職・生活全般の相談サポート
- 経済的に安定するまでの期間、利用可能
相談先: 市区町村の福祉事務所・相談窓口
✅ 公営住宅の優先入居
多くの自治体で、ひとり親家庭は公営住宅の抽選で優遇(当選確率アップ) されます。
確認先: 都道府県・市区町村の住宅担当課
8. まず最初にやること
支援制度は「申請しないともらえない」ものがほとんどです。まず以下の順番で動いてみてください。
STEP 1:市区町村の「ひとり親相談窓口」に行く
→ 利用できる制度をまとめて教えてもらえる
STEP 2:「児童扶養手当」の申請をする
→ 収入の柱になる制度なので最優先
STEP 3:「ひとり親家庭等医療費助成」の申請をする
→ 医療費の負担がぐっと減る
STEP 4:資格取得・就業を考えているなら
→ 自立支援教育訓練給付金や高等職業訓練の相談をする
(受講前に相談・申請が必要!)
相談窓口まとめ
| 相談内容 | 窓口 |
|---|---|
| 手当・制度全般 | 市区町村の子育て支援課・福祉課 |
| 就職・仕事 | ハローワーク・マザーズハローワーク |
| 子どもの学費 | 学校・教育委員会 |
| 借り入れ・生活費 | 市区町村の福祉事務所 |
| 住まい | 都道府県・市区町村の住宅担当課 |
| 総合相談 | よりそいホットライン 0120-279-338(24時間) |
この記事について
制度の内容・金額は2026年時点の情報をもとにしています。自治体によって内容が異なる場合がありますので、詳細は必ずお住まいの市区町村窓口にご確認ください。



手当が届く「今」だからこそ、伝えたいことがあります。
ひとり親へのいろんな支援って、実は多くが子どもが高校を卒業するくらいまでなんです。児童扶養手当は、子どもが18歳になった年の3月末まで。ひとり親家庭の医療費助成も、だいたい同じ時期まで(※地域によって少し違うので、お住まいの役所で確認してくださいね)。
つまり、支援には「終わりの日」があるんです。
だからこそ——今もらえている手当を、ぜんぶ今の生活で使い切ってしまうのは、ちょっと心配。少しでいいから、子どもの進学のために、そしてあなた自身の老後のために、取り分けておいてほしいなと思います。
そしてもう一つ。手当があるうちに、「支援が終わっても大丈夫」な働き方を、少しずつ準備していけたら心強いです。焦らなくていいけれど、計画だけは、早めに。
これは、同じ道を歩いてきた私からの、心からの思いです。あなたと、あなたの子どもの未来が、少しでもあたたかくありますように。





