資格を取るために学校に通っている間、生活費だけでなく「毎月の家賃」も、大きな負担になりますよね。
そんなひとり親を支えるために、家賃を助けてくれる貸付制度があります。それが「住宅支援資金」です。
しかも、この制度には大きな特長があります。借りたお金が、条件を満たせば返さなくてよくなる(返還免除)んです。
私は支援員として相談を受ける中で、「家賃がきつくて、資格の勉強をあきらめようか迷っている」という声を何度も聞いてきました。そんな方にこそ、知ってほしい制度です。ひとつずつ、やさしく説明していきますね。
どんな制度?
ひとり親が、資格取得を目指して自立に向けてがんばっている間、
毎月の家賃を支えるためにお金を貸してくれる制度です。
正式には「ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業」の中の、
「住宅支援資金」というメニューです。名前が長くて難しいですが、
中身は「がんばるあなたの家賃を、しばらく支えますよ」という、
シンプルであたたかい制度です。
たとえるなら、自立に向かって走り出すあなたの背中を、
しばらく後ろから支えてくれる手のようなものです。
いちばんの特長:条件を満たせば「返さなくていい」
この制度のいちばん大事なポイントが、これです。
貸付を受けたあと、次の条件を満たすと、借りたお金の返済が免除されます。
- 貸付を受けた日から1年以内に就職する(すでに働いている場合は、今より高い収入が見込まれる転職などをする)
- その後、1年間、働き続ける
この条件を満たせば、借りたお金は返さなくてよくなります。つまり、「自立に向けてちゃんと動けば、実質もらえるお金になる」ということです。
※ここが間違えやすいポイントです。同じ制度の「入学準備金・就職準備金」のほうは “5年” 働くと免除ですが、この住宅支援資金は “1年” です。混同しないよう注意してください。
あなたは対象?(チェックしてみてください)
次のような方が対象です。
☑ ひとり親である(母子家庭のお母さん・父子家庭のお父さん)
☑ 児童扶養手当をもらっている、または同じくらいの収入である
☑ 「母子・父子自立支援プログラム」を作ってもらい、自立に向けて取り組んでいる
3つ目の「自立支援プログラム」は聞きなれない言葉かもしれませんが、心配いりません。
窓口の支援員と一緒に、「どんな資格を取って、どう働いていくか」の計画を立てることです。
この制度を使うには、この計画づくりが必要になります。まずは窓口で相談すれば、
支援員が一緒に進めてくれます。
申請に必要なもの(例)
申請するときには、こんな書類が必要になります。
- 申請書(窓口でもらえます)
- 世帯全員が書かれた住民票
- 児童扶養手当証書の写し
- 家賃の額が分かるもの(賃貸借契約書など)
家賃を支える制度なので、「今いくら家賃を払っているか」が分かる書類が必要、というわけですね。
手続きの流れ
お住まいの市区町村の、ひとり親support担当の窓口へ。支援員に相談します。
支援員と一緒に、資格取得や就職に向けた計画を立てます。
必要な書類をそろえて申請します。
審査が通ると、住宅支援資金の貸付が受けられます。
貸付から1年以内に就職(または転職)し、その後1年間働き続けます。
条件を満たせば、借りたお金の返済が免除されます。
【大切】お金や条件は、地域によって違います
この制度は、金額や細かい条件がお住まいの自治体によって少しずつ違います。また、実施していない地域もあります。
なので、この記事の内容は「だいたいの目安」として読んでいただき、実際のことは、必ずお住まいの窓口で確認してください。「うちの地域はどうなっているんだろう?」と思ったら、まず相談。それがいちばん確実です。
最後に:家賃を理由に、あきらめないで
資格の勉強をがんばりたいのに、毎月の家賃が重くて、一歩を踏み出せない——そんな方が、たくさんいます。
でも、こうして家賃を支えてくれる制度があります。しかも、ちゃんと就職して働けば、返さなくてよくなる。使わない手はありません。
「私も対象になるのかな?」と少しでも思ったら、まずはお住まいの窓口に相談してみてください。その一歩を、心から応援しています。







